アマゴ漁解禁・加茂川(愛媛・西条)

2月2日は「世界湿地の日」(World Wetland Day/WWD)である。湿地を保全するラムサール条約が採択された日を記念する国連国際デーのひとつで、この日の前後に今年も世界中で湿地のイベントや活動がおこなわれた。
2月1日、愛媛県西条市の加茂川ではアマゴ漁が全国にさきがけて解禁された。アマゴの初釣りを楽しむ人たちが各地からやってきた。
石鎚山(1982m)を源流に急峻な谷を流れ下る加茂川は、下流に扇状地を形成し、河口に広大な干潟を堆積して瀬戸内海に注ぐ長さ28kmの二級河川だが、全国有数の清流で知られている。アユやアマゴをはじめ、絶滅が懸念されるカジカの生息なども確認される生物多様性豊かな川である。加茂川漁業協同組合(組合長岡村重治、会員425人)が漁業管理し、河川敷の草刈りや清掃などの環境の維持に取り組んでいる。
加茂川漁協では、毎年300キロの養殖アマゴを上流から下流の全域で放流しているが、2022年からは一部(船形橋周辺)にキャッチアンドリリース(C&R)区間を設置し、フライ(毛バリ)を使うフライフィッシングが楽しめるようにした。そして解禁日の2月1日、ここにも40キロのアマゴを放流した。
解禁日にあわせ、地元愛媛だけでなく、岐阜、倉敷、北九州、筑豊などから集まってきたフライフィッシャーたちは、前夜から河畔に泊まり込み、朝早くC&R区間への養殖アマゴの放流を手伝った。
釣り上げられてもまた放されるアマゴは、加茂川で育ち、産卵し、ふ化し、新しいアマゴが生まれる。「いつも魚のいる川であってほしいんです」、フライフィッシャーのひとりはそう話す。
多くの人に楽しまれている「釣り」が、川の環境の保全管理、資源の持続性や生物多様性の維持に結びつくなら、ラムサール条約の提唱する「湿地の賢明な利用」の1つの姿がここにある。











